歯医者さんで行う歯のクリーニングPMTC (ProfessionalMechanicalToothCleaning)というのをご存知でしょうか。PMTCとは、言葉の通り『プロが行う歯のクリーニング』ということであり、保険適用外の治療になります。
保険が利かないのであれば、「どのくらい費用が掛かるのだろう」、「どんなメリットがあるのだろう」と疑問はいくつかあがりますよね。
今回の記事では、保険適用のクリーニングとPMTCの費用を比較しただけでなく、それぞれのメリットについても記載しています。ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
1.歯医者で行うPMTCの費用はいくら掛かるのか
■PMTCは約5,000~20,000円
PMTCは保険外治療になりますので、医院によって費用が変わります。歯医者さんのHPに記載されていることも多いので、1度チェックするのが良いでしょう。
個人的なことですが、例を1つあげると、麻布にある歯医者さんでPMTCを行ったときは、5,000円(税抜)で治療を受けることができ、通院回数も1回だけでした。
また、埼玉にある浦和の歯医者さんでPMTCを行ったときの費用は15,000円掛かりましたが、治療内容が充実しており、超音波によるスケーリングや研磨ペーストを使用したクリーニングで着色がしっかり落ちました。
■保健内のクリーニングは約3,500円
歯周病治療を目的としている治療に関しては保険を適用することができます。そのため、保険内で行うクリーニング(歯石除去など)に関しては、歯周病の原因にもなるため保険内で治療することができます。
根っこの部分まで歯石がついていたりすると、1度で治療を終えるのは難しく、3~4回歯医者さんに通う必要が高いです。1回の支払いに関してはPMTCよりも費用は安く済みますが、何度も通院するとなると、時間とお金もどんどん掛かります。
2.保険適用外だからできるPMTCのメリットとは
■汚れを落とすだけでなく、汚れがつきにくい歯になる
歯磨きで落とせなかった汚れを落とすことはもちろんですが、虫歯になりにくい歯を手に入れることができます。ジェットパウダーという機器を使用することで、歯の表面がツルツルとなり、汚れがつきにくくなるからです。
また、フッ素を使って歯をコーティングすることで、虫歯予防にも効果があると言えるでしょう。
■通院回数が少なくできる
PMTCは自費治療なので、通院回数も1回で済ませることも可能です。忙しくてなかなか歯医者さんに通えないという方でも、PMTCであれば治療を受けることができるでしょう。
しかし、歯医者さんごとに治療の回数や期間は変わりますので、PMTCを受ける前にしっかりと自分の要望は伝えましょう。
■着色を落として白い歯になれる
PMTCにはコーヒーやタバコのヤニなど、着色汚れを落とすのに効果があります。しばらく歯医者さんに行っていない方であれば、白くなった自分の歯にびっくりするかもしれません。
特に、タバコのヤニ汚れを落とすのには効果的なので、喫煙者の方であれば定期的に通うのが良いでしょう。
■口臭対策にも効果あり
PMTCには口臭予防の効果があります。歯にこびりつく汚れの歯垢や歯石(汚れの塊)は、口臭の原因にもなるからです。
3.PMTCのやり方について
下記で紹介している内容は、一般的なPMTCのメニューです。
①歯の状態をチェック
自身で行う歯磨きで落とせなかった汚れや、歯の状態をチェックします。
②バイオフィルム(歯の汚れ)や歯石(汚れの塊)を除去
歯磨きで落とせない歯石などを超音波の器具で取り除きます。
③歯を綺麗にする
歯石やバイオフィルムを取り除いた後にジェットパウダーを使用することで、歯に汚れがつきにくいようにします。
④フッ素を塗布する
フッ素を塗布することで、歯を強くします。
自費治療になりますので、歯医者さんごとに提供される施術メニューは違いがあります。どのような治療をするのかを確認したほうが良いでしょう。
4.まとめ
如何でしたでしょうか。PMTCは何回も通院しないで歯を綺麗にすることができます。また、汚れのつきにくい歯になることで、虫歯予防には最適な方法です。ぜひ、これを機に歯医者さんで予防をしましょう!
経歴
2007年 第100回歯科医師国家試験合格
2007年 日本歯科大学 生命歯学部卒業
2008年 埼玉県羽生市 医療法人社団正匡会 木村歯科医院
歯科医師としてのホスピタリティの基礎を学ぶ。
2010年 埼玉県新座市 おぐら歯科医院
地域に密着した医院で地域医療に携わり、
小児から高齢者歯科まで治療を行う。
2011年 東京都文京区 後楽園デンタルオフィス
施設の訪問診療などにも携わる。
2015年 東京都港区 青山通り歯科 院長
現在に至る
執筆者:
歯科+では、読者の方々のお口・歯に関する”お悩みサポートコラム”を掲載しています。症状や原因、治療内容などに関する医学的コンテンツは、歯科医師ら医療専門家に確認をとっています。