歯が黒いのはなぜ?虫歯だけじゃない、その原因と治療法

    歯が黒いのはなぜ?虫歯だけじゃない、その原因と治療法

    にっこり笑った時にのぞく歯は私たちが思っている以上に、強い印象を残すものです。最高のコミュニケーションツール、笑顔を輝かせるために、きちんとお手入れをして、輝く白い歯を手に入れましょう。

    歯が黒くなってしまう理由は人により様々、そのうちの多くは、ふだん何気なく行っているお口のケアや生活習慣の中に潜んでいます。このごろ歯が黒くなったと悩んでいる方は、以下の原因のうち、どれが自分に当てはまるのかをセルフチェックしてみましょう。

    この記事の目次

    1.歯が黒くなる原因とそれぞれの治療法

    歯が黒くなる原因は毎日の生活習慣や口内トラブルによるものなど様々です。こちらでは、その主な原因と元のきれいな歯を取り戻す方法についてご紹介していきます。

    1-1 虫歯による着色

    歯の表面の一部が茶色や黒に変色している場合、虫歯の可能性があります。仮に着色が虫歯の始まりだったとしても、歯医者に行けば必ず削られると決まったわけではありません。

    初期虫歯の場合、正しいブラッシングと歯医者でのケア、生活習慣の改善などで進行を防ぐことが可能だからです。虫歯かなと思った歯をそのまま放置していると、いつの間にか進行し、削って詰める本格的な治療が必要になるかもしれません。

    一度削った歯は決して元の健康な状態には戻せません。早めに歯医者を受診してみましょう。近年では、予防歯科に力を入れている歯医者が増えています。歯医者では歯科衛生士によるブラッシング指導や生活習慣についての指導も受けられます。ぜひ利用してみてください。

    1-2 銀歯から溶けだした金属イオンによる着色

    虫歯を保険診療で治療する場合に、最も多く使用される歯科材料は金銀パラジウム合金(銀歯)です。しかし銀歯から溶けだした金属イオンは、歯や歯ぐきを黒く着色させることがあり、金属アレルギーを引き起こす場合もあります。

    銀歯から溶けだした金属イオンにより、一度黒く着色してしまった歯を元に戻す方法は残念ながらなく、黒くなった部分を削り取るほかありません。

    歯や歯ぐきの黒ずみを引き起こさない治療法には、セラミックを使用した虫歯治療があります。セラミックは銀歯のようにお口の中で目立つことがなく、見た目がとても自然です。

    またセラミックは陶器なので、金属アレルギーを引き起こす恐れもないため、近年とても人気のある治療法になっています。ただ、保険では治療できないため費用が高額になるデメリットもあります。

    1-3 詰め物の変色

    前歯が虫歯になった時などに良く使用されるレジン(プラスチック歯科材料)は、治療直後は白くてきれいなのですが、時が経つにつれ劣化し、少しずつ変色してしまいます。プラスチック素材なので水を吸収しやすく、素材自体が変色しやすいからです。

    そのためレジンで詰め物をした場合には、飲み物などからも着色してしまいます。変色の範囲が少しであれば、歯医者さんで研磨してもらえばきれいになりますが、広範囲に及ぶ場合は、治療したところを削り、再度詰め物をすることになります。性質上、材料自体も経年的に変色するため、磨くだけではきれいにならず、やはり詰め替えが必要です。

    その結果レジンが変色するたびに治療を繰り返していると、少しずつ健康な歯の部分が削られていき、詰め物の部分が増える悪循環に陥る場合があるのです。

    ただ最近では、天然の歯に近い色を再現でき、従来と比べると変色しにくいレジンも開発されてきています。詰め物の変色でお悩みの方は、一度歯医者で相談してみると良いかもしれません。

    1-4 歯の神経治療による黒ずみ

    歯の神経を治療した場合、時間が経つにつれ、しだいに歯が黒ずんでいくことがあります。歯の根には、神経や血管など歯を健康な状態に保つために大切な組織がたくさんあり、治療によりそれらを取り除いたことで、大切な歯に血液や栄養が運ばれなくなってしまうからです。

    水や栄養が不足すると木は弱りやがて枯れてしまうように、歯も黒く枯れた枝のようになってしまいます。このような神経治療による歯の黒ずみには、歯を漂白するホワイトニング治療もしくは被せ物をする治療が行われます。

    ホワイトニング治療は実際に行ってみないと、どこまで歯を白くできるか分かりません。また一時はきれいになっても、再び黒ずむ場合もあります。

    しかし、いきなり歯の全体を削って被せ物をする場合と比べ、健康な歯を多く残せるため、将来的には歯の寿命を延ばせる可能性もあります。とりあえずホワイトニング治療で様子をみて、それでも駄目だった場合には被せ物を検討すると良いでしょう。

    1-5 黒い歯石が付着している

    歯の根元に黒いものが見える方は、要注意です。それは黒い歯石かもしれません。磨き残した歯の汚れ、プラーク(歯垢)と唾液中のカルシウムやリンなどが混じると、石灰化して石のように固い歯石になります。

    歯の周りの溝より上に歯石ができる場合には、白い歯石になりますが、溝より下に歯石ができると血液も一緒に固まって黒い歯石になるのです。黒い歯石は歯肉の中にできるため普通は見えませんが、歯周病などにかかり、歯ぐきが下がると目立ってきます。

    ブラッシングできちんと歯の汚れを取り切れていないと、しだいに歯ぐきが腫れて歯肉炎となり、深くなった歯周ポケットの中には黒い歯石ができやすくなります。そしてそれを放置すると、恐ろしい歯周病になってしまうのです。

    歯石になってしまってから、どんなに丁寧にブラッシングしても、ホームケアでは決して取り除くことはできません。白い歯石はもちろんですが、黒い歯石ができてしまっている方は、できるだけ早く歯医者を受診してください。

    1-6 飲み物や食べ物によるステイン

    最近良く耳にするステインとは、何のことかご存知ですか?飲み物や食事、喫煙などで歯の表面が汚れ、着色してしまうことです。コーヒーや紅茶、ワインやタバコのヤニなどのほか、カレーやトマトソースなどの食品でも付着します。

    ステインを防止するには、まず日々のブラッシングを丁寧に行うことが大切です。しかしステインの付着を恐れるあまり、研磨剤入りの歯磨き粉でゴシゴシ強く磨くと歯質を傷つけてしまう場合があります。歯磨き粉は付け過ぎず、あくまでも優しく丁寧に磨いてください。

    ただ長い時間をかけて少しずつ付着したステインは、ホームケアではなかなか落ちないことも多いものです。きちんと磨いているのに頑固な着色が取れずお悩みの方は、歯医者でプロのクリーニングを受けることをお勧めします。

    1-7 喫煙による汚れ

    タバコのヤニの中に含まれるニコチンやタールが唾液の中のカルシウムと結合すると、しっかりと歯にこびりつき、簡単には取れなくなります。タバコのヤニによる歯の汚れは、不潔な印象を与えるだけでなく、歯の表面をざらざらにし、プラークが付きやすい状態にします。

    当然、虫歯や歯周病にもなりやすくなるので、注意が必要です。研磨効果の高いヤニ落とし用の歯磨き粉も市販されていますので、ホームケアに取り入れてみると良いかもしれません。また一部の歯医者では専用の器具を使用し、頑固なヤニ汚れを落とすジェットクリーニングという治療を受けられます。

    水と塩の微粒子を勢いよく吹きつけることで、強力に歯の表面の汚れを落とすものです。何の痛みもなく、歯の裏側までピカピカにしてくれるクリーニング法なので、ヤニによる歯の変色にお困でしたら、ぜひ一度試してみてください。

    1-8 薬の影響による変色

    テトラサイクリン系の抗生物質を8歳以下の子どもが服用すると、歯が変色する副作用を引き起こすことがあります。ただこの変色で特に歯の健康に影響を及ぼすことはありません。

    しかし、やはり黒ずんだ歯はコンプレックスになりがちですし、できれば元の自然な色に戻したいと思うのが自然です。テトラサイクリンによる変色の治療法は、歯の表面に薬を塗って歯を白くするホワイトニング治療、爪のマニキュアのように歯の表面に白い樹脂を塗り歯をコートするマニキュア、歯の表面のエナメル質を少し削り、つけ爪のようなセラミックを貼るラミネートベニア、歯の周りを大きく削り被せ物をするクラウン治療などがあります。

    飲んだ薬の種類や時期などにより、歯の色や着色の程度も異なるため、どの治療がベストかは人により様々ですが、健康な歯を削ることなくきれいにできるホワイトニング治療から試すのがお勧めです。

    ただ着色の程度によっては、ホワイトニングでは思うような効果が得られないことがあります。まずは歯医者で治療の選択肢について尋ねてみましょう。

    2.まとめ

    歯を黒くする原因は、虫歯や歯石のように放置すると大切な歯を失う可能性があるものから、テトラサイクリンのように、歯そのものは健康でも、見た目がコンプレックスにつながってしまうようなものまで様々です。

    痛みのある虫歯や、喫煙など、はっきりと着色の原因を自覚できる場合は良いのですが、そうでない場合はまず歯医者で相談してみましょう。歯医者では虫歯や歯周病の治療のほか、歯をきれいにするクリーニングやホワイトニング、健康な歯を保つためのブラッシング指導も行っています。

    健康で美しい歯のためにはホームケアとプロのケア、その両方が大切です。信頼できるかかりつけの歯医者を見つけ、鏡を見るの楽しくなるような健康で美しい口元をぜひ手に入れてください。

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    監修医 野崎康弘先生

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