コーヒーによる歯の着色を改善!正しいステイン・ケアを解説

    コーヒーによる歯の着色を改善!正しいステイン・ケアを解説

    朝の目覚ましに、仕事の合間に、コーヒーを飲んでいる人はたくさんいると思います。街中にもカフェがあふれかえり、ほとんどの人が1日に1~2杯のコーヒー飲料を飲んでいるのではないでしょうか?

    ただ、コーヒーは歯を着色させる性質を持っています。「ステイン」という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、コーヒーは「ステインによる着色」を引き起こす食品の1つなのです。

    今回は、コーヒーを楽しみながらも、「ステインによる着色」をできるだけ抑える方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

    この記事の目次

    1.なぜ、コーヒーで歯が着色するのか?

    飲食物の色は、さまざまな色素の組み合わせからできています。赤いものには赤い色素が、黄色いものには黄色い色素が、緑色のものには緑色の色素が多く含まれているので、そのような色に見えるのです。

    コーヒーは、コーヒー豆に含まれる「タンパク質」や「糖質」が焙煎されて焦茶色(ごけちゃいろ)に変化しているので、水に溶け出すと「琥珀色(こはくいろ)めいた褐色」になります。ただ、「色素が飲食物に含まれる=色素が歯に沈着する」というわけではありません。歯の保護膜の働きが加わることで着色を起こします。

    歯の表面には、ペリクルと呼ばれる保護膜が存在します。ペリクルは唾液に含まれるタンパク質が膜のようになったもので、「エナメル質の保護」「歯表面の修復」に役立っています。しかし、歯の着色について言えば、ペリクルはネガティブな働きをしています。

    食事をすると口内が酸化し、ペリクルが溶けだします。しかし、30分位すると、ペリクルが再び歯の表面を覆うようになります。そのとき、唾液の中に色素が残っていると、ペリクルが色素を巻きこんで歯を覆ってしまい、着色が起こるわけです。

    とはいえ、すぐに色が染みつくわけではありません。色素の強いものを飲食したとき、早めに歯磨きをすれば、色素の混じったペリクルを落とすことは可能です。しかし、放っておくと表面に固着して、いわゆる「ステイン汚れ」になってしまいます。いったん、固着してしまうと、普通の歯磨きで落とすことは困難です。

    2.歯の着色を引き起こしやすい食べ物とは?

    歯の着色を引き起こす飲食物は、コーヒーだけではありません。ほかにも、ステインを作り出す飲食物は存在しています。この章では、歯を着色させる原因になる食べ物を紹介することにしましょう。

    2-1 紅茶

    コーヒー以外の嗜好品も、歯を着色させます。紅茶に含まれる「タンニン」は、唾液に含まれるミネラルと結びついてステインになるのです。タンニン自体はポリフェノールの一種で、健康に良い物質なのですが、「歯の美容」に関してはネガティブな影響をもたらします。

    2-2 緑茶

    実のところ、緑茶も着色の原因になります。緑茶の「カテキン」が歯を着色させる要因になるからです。

    2-3 赤ワイン

    ブドウ由来のポリフェノールが豊富な赤ワインは、見た目のとおり、着色の原因になりやすい飲み物です。コーヒーもそうですが、色味の強い飲み物は基本的に「歯を着色させる」と考えてください。

    2-4 緑黄色野菜

    「健康に良い食品」の代表格ですが、「白い歯」にとってはネガティブな存在といえます。色が濃くポリフェノールが豊富なので、「歯を着色するための条件」を思い切り満たしているのです。

    2-5 カレー

    カレーのように、色の濃い食べ物はステインの原因になります。基本的に色の濃い食べ物を口にしたら、早めに歯磨きをするべきでしょう。

    2-6 チョコレート

    カカオポリフェノールを豊富に含んでいるので、歯を着色する食べ物の1つです。コーヒーともよく合いますが、残念ながらコーヒー&チョコレートの取り合わせは「着色のダブルパンチ」になってしまいます。

    2-7 ニンニク / ネギ

    ニンニク・ネギは硫黄をたくさん含む食材です。硫黄には「色素が歯にこびりつくのを促進する働き」があります。ニンニク・ネギ自体は色の薄い食べ物ですが、最終的にステインの原因になる…という意味では要注意です。

    2-8 タバコ

    食べ物ではありませんが、「着色汚れの原因」を語る上では外せません。タバコのヤニは、ほかのさまざまな要因を上回る「着色要因」になります。タバコとコーヒーをセットで楽しんでいる人は、特に着色リスクが高くなるでしょう。

    3.自宅でもできる!着色汚れの落とし方

    自宅でも実践できる「着色汚れを落とす方法」がいくつかありますので、紹介したいと思います。

    3-1 歯を白くする歯磨き粉

    世の中では「歯を白くする歯磨き粉」が市販されています。この場合の「白くする」は「ステインを落とし、歯本来の白さを取り戻す」という意味です。漂白するわけではなく、汚れを落とす歯磨き粉です。

    ステインを落とす成分としては「ピロリン酸ナトリウム」「ポリリン酸ナトリウム」「メタリン酸ナトリウム」などが知られています。また、タバコが原因の着色に対しては「ポリエチレングリコール」も有力です。

    3-2 歯の消しゴム

    歯の消しゴムには、シリコンゴムと研磨剤が含まれています。普通の消しゴムのように、歯の表面をこすることで付着した着色汚れを落とします。研磨剤が入っていますので、力を入れすぎると表面に傷を作ってしまいますので、あまり強くこすりすぎないように、注意が必要です。

    3-3 電動歯ブラシ

    着色汚れの除去に特化した電動歯ブラシが市販されています。多くは、音波振動で着色汚れを落とす仕組みになっているようです。歯ブラシの振動で汚れを落とすので、研磨剤が入っている歯磨き粉は使わないようにしましょう。歯の表面を傷つけてしまう恐れがあります。

    4.日頃からの努力で白い歯に!着色予防の方法

    着色汚れを落とすのも結構ですが、それだけでは「汚れたら落とし、また汚れたら…」という繰り返しになってしまいます。虫歯と同じで、「後からケアするより、予防するほうがずっと楽」と考えてください。この章では日常的にできる着色予防を紹介しますので、ぜひ実践してみましょう。

    4-1 ゴシゴシ磨かない!優しい歯磨きを実践

    毎日の歯磨きで、力を入れてゴシゴシと磨くのはやめましょう。汚れを落とそうと力を入れ過ぎると、歯の表面に傷ができてしまいます。表面にできた細かい傷に、色素・汚れが入りこむことで、落としにくく頑固な汚れが生じるからです。

    4-2 食後のうがいを心がける!

    食事の直後に「うがい習慣」をつけましょう。着色しやすい食べ物を口にしたとしても、すぐにステインになるわけではありません。口内の色素を洗い流せば、そう簡単に着色はしません。食後、すぐにうがいをする…というのは、今日からできる予防法です。

    4-3 ガムを噛んで、唾液の分泌を促す!

    唾液には、口内の汚れや雑菌を洗い流したり、殺菌したりする働きがあります。寝る前の歯磨きが重要なのは、寝ている間に唾液の分泌量が減るからです。普段からガムなどを噛むようにして唾液の分泌を促せば、虫歯だけでなく着色予防にも役立ちます。

    5.頑固な着色は、歯医者さんで除去!

    ここまで、「着色除去のセルフケア」「着色予防の基本」を解説してきましたが、「着色をゼロにする」というのは現実的ではありません。それに、着色しやすい飲食物を大幅に減らすのも、ストレスが多いと思います。コーヒーが好きな人も、チョコレートが好きな人も、きっとたくさんいることでしょう。

    結局のところ、「着色したら歯医者さんで除去してもらう」という考え方を持っているなら、何も着色を気にする必要はありません。歯医者さんでクリーニングすれば、ステインは落とせるからです。

    歯医者さんでおこなう口腔クリーニングに「PMTC」と呼ばれる処置があります。これは「プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング」の略で、専用機器を用いた清掃です。多くは、歯科衛生士の手によっておこなわれます。着色が目立ってきたな…と思ったら、ぜひ歯医者さんでPMTCを受けてみてください。頑固な着色汚れがあっさりと落ちるのを実感できるはずです。

    原則、虫歯予防・クリーニング目的のPMTCは自由診療になりますが、虫歯・歯周病治療と同時なら保険内になることも多いです。成人の大半は軽度歯周病を持っていますから、保険内でクリーニングしてもらえることもあるでしょう。念のため、事前に「虫歯や歯周病の検査・治療と同時なら、保険でクリーニングしてもらえるか」を確認してから受診することをおすすめします。

    6.まとめ

    コーヒーを飲みながらも着色を防ぐには、「着色しやすい食べ物を知ること」と「飲食後の歯磨き・うがい」がポイントになります。そして、着色が目立ちはじめたら、歯医者さんでPMTCを受けることも大切です。

    以上をしっかりと頭に入れ、そして実践すれば、着色しやすい飲食物を口にする機会があったとしても、それほど大きな問題には発展しないでしょう。コーヒーをやめるのではなく、コーヒーと上手につきあっていくためにも、正しいケア方法を知っておくことが大切です。

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